もくれんの家 会報 |
NPO法人「共に生きる国際交流と福祉の家」(代表 八木ヶ谷妙子) 東京都杉並区阿佐谷北5−27−11 TEL(FAX) 03−3336−5367 E-mail:qqmn9ez9@coffee.ocn.ne.jp |
もくれんの家 会報 (2005年1月) ●第2号 (2005年10月) ●第3号 (2006年1月) ●第4号 (2006年4月) ●第5号 (2006年6月) ●第6号 (2006年11月) ●第7号 (2007年1月) ●第8号 (2007年3月) ●第9号 (2007年7月) ●第10号 (2007年9月) ●第11号 (2008年1月) ●第12号 (2008年4月) ●第13号 (2008年7月) ●第14号 (2008年10月) ●第15号 (2009年1月) ●第16号 (2009年1月) ●第17号 (2009年7月) ●第18号 (2009年10月) ●第19号 (2010年1月) ●第20号 (2010年4月) ●第21号 (2010年7月) ●第22号 (2010年10月) ●第23号 (2011年1月) ●第24号 (2011年4月) ●第25号 (2011年7月) ●第26号 (2011年10月) ●第27号 (2012年1月) ●第28号 (2012年4月) |
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●「もくれんの家」の新しい出発 ―第7回総会を開催しました―
あなたがいるから、わたしがいる
4月 |
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●入管法改悪・「在留カード」導入反対でデモ![]() ![]() 在日・滞日外国人の在留管理制度である「出入国管理及び難民認定法」(入管法(にゅうかんほう))の改悪法案が6月18日衆議院で強行可決されました。 これまでは@自治体での外国人登録制度(外登法)と、A国家による在留管理制度(入管法)の二元的管理の下に置かれてきた在日・滞日外国人を、これからは「入管法」に統合・一元化し、国家による治安管理をいっそう強めるのが改悪法案の狙いです。 90日以上日本に滞在する中長期滞在の外国人に法務省が『在留カード』を交付し管理する。『在留カード』が交付されない難民申請者や非正規滞在者は、これまで生きるために勝ち取ってきた最低限度の権利(学校入学、教育、保健)なども奪われ、摘発・追放される。永住者でも歴史性のある特別永住者のみを外国人住民台帳に組み込み、あらたな分断を持ち込むもの。「もくれんの家」の交流活動を通して出会ったすべての在日・滞日外国人に関わる攻撃です。参議院で廃案へ! (片岡) ●「1923市民の会」の報告 『排外政策=「非国民」差別が招いた関東大震災時の朝鮮人虐殺 百年に一度の危機の時代、分断を乗り越えてアジア民衆の連帯を!』 森川文人弁護士、吠(ほ)える! 「もくれんの家」が賛同し活動に参加している「関東大震災における朝鮮人虐殺の真相糾明と名誉回復を求める日韓在日市民の会」(通称「1923市民の会」)の活動報告をこれから毎号お届けします。 6月27日(土)、恒例の学習会が専修大学でおこなわれました。講師は2003年の日弁連勧告(日本国家に謝罪と真相究明を求めたもの)作成のメンバーの一人である森川文人弁護士(東京第二弁護士会所属)。森川さんは1923年と現在を対照し、酷似していることを明らかにし、経済危機を背景にした保護主義・排外主義に警鐘を鳴らしました。次回の学習会は9月26日(土)。「関東大震災 朝鮮人虐殺と植民地朝鮮」と題して韓国人研究者のノ・ジュウンさん(東京大学大学院)の講演です。詳しくはお問い合わせください。 (角取(かとり)) ●忘れない旅、忘れられない旅(上) 董頴(トンイ) ![]() 「この木の下に骨を埋めて」という桜の 木の下で。私と母(右)とおばあちゃん 先輩の可越(クゥイエ)さんの紹介で「もくれんの家」に住み始めて、早くも10ヶ月になる。日本でずっと一人暮らしをしていた私に、「いい子ちゃんお帰りなさい!」と、毎日迎えてくれる96才のおばあちゃん(八木ヶ谷妙子さん)がいた。いつの間にか、おばあちゃんのおいしいおかずと笑顔いっぱいの励ましが忙しい留学生活の日々を乗り越えられる動力源になっていた。 そんなおばあちゃんにある日、「私と一緒に中国に行こう」と誘われた。確かに前から、中国の王興業(ワンシンイェ)さんという実業家と20年間以上の長い付き合いをしていることは聞いていた。でもおばあちゃんは何をしに行くの? なぜ私も? 行ったら何するの? と疑問を抱いた。それを分かったように、「中国に拍手しに行く。王さんとの付き合い方をあなたに見せるために行く。私が死んだら王さんの家のさくらの木の下に骨を埋めてくださいと伝えにいく」とおばあちゃんは答えをくれた。そして、26才と96才の旅が始まった。 飛行機が北京に着陸した瞬間に、おばあちゃんは本当に拍手していた。日本にいる時に言っていた「中国に拍手しに行く」というのは少し抽象的に感じたが、着陸の瞬間におばあちゃんの思いが分かった。中国の成長を見て誰よりもうれしかった。中国のことを誰よりも関心を持っていた。その成長をずっと見守って96才になっても、また中国に来られた喜びが拍手の瞬間、リアルに伝わってきた。 北京の新しい空港の大きさに驚きながら、ようやく安徽(アンホイ)省の省都、合肥(ハーフェイ)に到着。空港の車椅子の到着を待ちきれずに歩き出すおばあちゃん、子供のような心からのうれしい表情が顔に浮かんだ。空港を出ると迎えてくれたのは、王さんの大家族だった。皆がおばあちゃんを囲んで抱擁したり握手したりした。通訳を頼まれた私ですが、その時は、言葉が要らないと感じた。 車はマンションに囲まれた立派なホテルの前に止まった。部屋に上がっていたら、なんとさっき通りかかったマンションの群れもこのホテルも全部、王さんの資産だと知る。しかもこの五つ星のホテルのような建物は非営利で、自分の親戚や友達など身内専用のホテルだという。驚きのあまりに、中国語での自己紹介はカミカミだった。通訳しながら、王さんとおばあちゃんのことを少しずつ分かってくる。 (次号に続く) 董穎さんのプロフィール 中国山西省太原市出身。18才で来日。 現在早稲田大学大学院で映画制作を研究中。 卒業制作は劇場公開をめざして準備中 ●驚きの介護保険料 伊藤登美子 65歳になって、雇用保険も取られなくなった。現金なものである。そして3月、仕事は終了。次はない。いよいよ年金暮らし。 5月の初め、杉並区役所から「介護保険料のお知らせ」が届いた。年金から天引きというものだ。いやあ、びっくり。大幅に上がっている。3倍強である。65歳になって上がるのは何故? よくよく見ると、生活保護受給者からも1600円も取っている。杉並区は基準介護保険料を4000円と設定しているが、それに該当する年収は80万円である。これ自体、いったい何なんだ!? この杉並で月7万円以下の生活を考える。家賃、風呂代…その上、これは一人分である。夫婦、親子、老老介護…どう考えても、払える状況でないのに、天引きとは強奪に等しい。 上限はもっと腹が立つ。収入1000万円以上は、保険料はたった7320円である。なぜ、80万円のたった1、83倍なのか。どういう理由で、妥当としたのか!? あまりにも、酷(むご)いので、中野区を調べた。基準介護保険料は4108円(年収125万円)。上限年収1000万円で、保険料は2、35倍の9575円。武蔵野市は上限年収2000万円以上だが第一段階が高い。それでも杉並区は最悪! 杉並区は保険料を200円安くしたといっているそうだが、この感覚がまったくわからない。 低所得者こそ介護に困っているのではないか。必要な人に必要な介護を政府の責任で保証すべきではないか。でなければ、介護保険制度自体を廃止するしかない! |